VOICE
参加者の体験談
2024夏-フィンランド前期-大学生

ーどうして今回のプログラムに参加したのですか?
「おだやかな性格のフィンランド人と気が合いそうだから仲良くなりたかった、その性格を形成する教育について知りたかった」。フィンランド人や教育の質の高さに理想やあこがれを持っていた。
ーこのプログラムを通じて印象に残ったことは何ですか(見たこと、聞いたこと、触れたことなど)。あなたの心が動いた瞬間があれば、是非、教えてください。
絞れない。
オーディでのゲストとのランチにおいてはフィンランドの幼児音楽教育では「好き」の種をまくことがゴールだと聞いた。日本では楽しく学ぶといった感じでメインはあくまで技術の向上だと感じるので違いの大きさに少し驚いた。
自分に関してはインタビューで積極的に声をかけ、2,3回以上ラリーを楽しむことができ途中からは相手の考えを知りたいと思いながら会話することができ、英語で会話することが楽しい、好きだということに気づいた。
新しいことにチャレンジする楽しさを知った。せっかく本場に行ったのだからというノリでサウナやキノコに挑戦したが、新しい感覚に心が動いたし、思っていたのと同じでも楽しかった。
大学での交流会が終わった後あーやに喝をもらってもう一度自分の目的に立ち返り夕食会では自分の興味関心分野、探究することに関して本気で知りたいと思ったことを質問した。するとそれがとても楽しくみのりのある時間になり、自分の知りたいことを主張する自己主張や主体的参加が楽しい、私は好きなんだと実感して衝撃を受けた。
また、このプログラムの中でも特に印象に残っている言葉をフジモンからもらった。それは「自分の経験をおきざりにしない」。聞いた瞬間自分のことだとハッとさせられた。日本での教育の良さを見ようとせず悪い面ばかり見て、逆にフィンランドなど誰かがいいといった教育をよい面だけ見て崇め奉っていたなと気づいた。それは自分自身の経験にも通じていて自分のこれまでの努力や経験を根拠もなく否定し価値がないと決めつけて他の人をうらやんでひがんでばかりいたことにも気づくことができた。それは大きな収穫だったと思う。
また、夕食時間ではフィンランド人についても学びがあり、お互い様精神や客と店員でさえもフラットであること、自己主張ができること、当たり前のように好きを大切にしていることなどよい面も悪い面もあり、今まで見ていたフィンランド人像とはちがってもこれはこれで好きだと感じることができた。
授業ミッションでは小学校見学でも痛感した子供主体の学びを達成することができず、クラス全員にとって良い時間をつくることの大切さ、ミッショングループのメンバー全員にとって良い時間を作ることの大切さを痛感した。
また、その夜の振り返りでは完璧、100%じゃなくてもはなしていいということを頭だけでなく心で感じることができた。 朝の偏愛マップでは自分のマップに「教育」という言葉が出てこなくて衝撃を受けたが確かに興味はあってもそれに対するアプローチは人それぞれ興味を持つ側面が違うのかなと思った。
また、幸福に関して振り返ると自分の幸福とフィンランド人の幸福はあらためて違うことを知り、ここに来るまで自分は無意識に幸福でくくり自分や日本にそのまま導入しようとしていたことに気づいた。そして今回の旅の最も心が動いた瞬間はもやもやしている状態が心地いい、好きだという発見である。もやもやしている状態は自分とまっすぐ向き合えている状態でそれがモチベーションにもなるしその状態は本気じゃないと見えないのでそれが尊い、いとおしいと感じることができ、そう感じている自分にもひじょうに驚いた。
ーこのプログラムで苦労したことがあれば教えてください。また、それに対してどう自分が向き合ったのかも教えてください。
授業準備に関するメンバーとのコミュニケーションに苦労した。メンバーの本音を引き出すのが難しく自分の意見だけで進めてしまっていたが逐一判断するときは確認をしてもらったり意見を求めたりした。形式的にはそのような対策をとったけど結局打ち解けた、本音が聞けたと感じたのが授業前日だったのでもう少し早い段階からその人自身の話をしたりして意見を言いやすい雰囲気を作ればよかったと思う。
スライド作りやあいうえお表作成、台本印刷などの具体的な準備やシミュレーションも少し苦労した。やはりうまく会話のキャッチボールができず作業を自分で背負ってしまったと反省した。
そして授業後に本音でメンバーと対話することも最も苦労したことの1つである。相手を傷つけずに自分の要求を言うのは難しいと思った。このコミュニケーション不足が原因でメンバーの学びの機会を奪ってしまったり学びの共有が足りなかったのではと思う。この時は2人にとってよい時間を築けていなかったと思う。しかし、授業後でもそれまで言えてなかった「もっと主張してほしい」という気持ちを泣いてしまったけど伝えることができたことでその後メンバーが変わってくれたのが心から嬉しかった。偉そうだったかもしれないけど相手のためを思って妥協せずに言ったことが相手にも大切だと思ってもらえて成長してくれたことに感動した。その子にはとても感謝している。その他苦労したことに関しては自分のもやもやを解消する努力や本音を話す努力はしたが楽しさや意欲が勝っていたので苦労したとは思っていない。
ープログラムを通じて得た「持ち帰りたい学び」は何ですか?(自分自身についての理解、周囲との関わり方、プログラムのテーマに関する理解、異文化に関することなど)
学びの共有の大切さと完璧じゃなくても話すことの愛おしさ、素敵さ=自分が素敵だということ。自分が周囲に与える影響を大切に思う。
ー最後に何か伝えたいことがあれば、ぜひお願いします!
主体的に行動することの魅力を実感した。主体的に生きること自体私にとっては達成感、満足感、充実感を与えてくれる、自己肯定感を挙げてくれるものでそれは自分の本気でやりたいことをやるからだと思う。それに主体的に行動したり学びを共有したりすることで誰かのためになる。もしかしたらフィンランド人に関わらず幸せって主体的に生きることで感じられるもののことかもしれないと思った。主体的に行動するコツは完璧じゃなくても動くことで、周囲を気にせず自分の気持ちや考えを大切にして動くことで自分を大切にすることだと思う。そして主体的に生きると言ってもただこのようなプログラムに参加するだけ、予定や仕事を入れるだけでは特に変わらない。何をしても自分次第で得られるものは全然違う。外を見るのではなくて自分と向き合って何がしたい?って問いかけながら行動することが大事だと考える。