VOICE

参加者の体験談

2024夏-デンマーク-大学生

飯塚 南知

大学生

大学生 辺境・未来都市に飛び込む 短期プログラムサマーキャンプ教育異文化交流コミュニティ
 

ーどうして今回のプログラムに参加したのですか?

参加した理由は、大きく分けて3つあります。 

1つ目は、以前にカンボジアでSDGs関連のプログラムに参加したことがあり、SDGsに興味を持ち、その時はSDGs達成度の低い国のリアルを見てきたため、次は対照的に、SDGs達成度や世界幸福度ランキングが上位の国のリアルを肌で感じてみたいと思ったからです。また、ダイバーシティというよく最近耳にはするけど、、漠然としたものについて理解したいという興味もあったからです。

 2つ目は、北欧という遠く離れた国自体にも興味があったからです。このようなプログラムで参加しなければ自分は北欧に渡航するという経験自体、遠い未来へと後回しにしてしまうであろうと想像できたので、今回参加してみようと思いました。  

3つ目は、私自身英語が苦手なので特に対話をメインとしていたこの企画に参加するのは迷っており、逃げそうにもなりましたが、英語でも日本語でも“人と対話すること“や”伝えようと努力すること“で、何かを得られるのではないかとも思ったからです。

挑戦という意味も込めてやってみなきゃ分からない部分もあると思い、まずはやってみて頑張ってみて、それから何かを感じたり、得ることで、今後の自分自身の将来についても何か考えられるきっかけになればと思い、参加を決めました。

 

このプログラムを通じて印象に残ったことは何ですか(見たこと、聞いたこと、触れたことなど)。あなたの心が動いた瞬間があれば、是非、教えてください。

まず、世界幸福度ランキング上位の国やSDGs達成度上位の国ということで、渡航前は「すべて」において、このような国には良いイメージや、人が温かく素敵なイメージがありました。そのようなイメージしかなかったと言ってもいいかもしれません。

しかし、実際に目で見て肌で感じたこととしては、やはりどこの国においても「すべて」ってことはないんだなというこです。一般的に治安が良く、社会福祉の観点や全体的に良いイメージの国であっても、多少なりともグレーな部分やダークな部分というのも存在はするんだなということを学びました。また、それが一概に良い・悪いとは言えないという新たな感覚もありました。

また、渡航前は、ダイバーシティ=良いものという考えでいましたが、それが良いか否かについても、これまた一概には言えないという感覚や考え方に出会えたことは新たな発見でした。

さらにプログラム内の参加メンバーに関しては、みんな初対面で短期間で上手くやっていけるのかという不安はありましたが、初日からこんなに自分の殻を割れるとは予想だにしなかったほど、「対話」を通して自分を知ってもらい、相手のことも知っていく、という経験ができ、「対話」することの大切さを強く感じました。

 

このプログラムで苦労したことがあれば教えてください。また、それに対してどう自分が向き合ったのかも教えてください。

まず第一に、現地集合という点ではじめは不安を抱えていました。

しかし、実際に参加してみたら、同じ航空券メンバーでのLINEグループが作られて、成田から一緒に集まって行けたり、タイモブからのサポートも手厚くあったので安心感がありました。

結局、1番難しかったのは最初の参加申し込みのクリックを押す、ただそのワンプッシュのみで、その一歩を踏み出してみたら、あとは「なんとかなる」ものだなというのが1番の感想です。 また、治安が良い国といっても、夜道の自由行動は怖いこともあったので、これはどこの国に行くとしても身構えておく必要はあるかと思いますが、特に駅の裏側や危ないエリアは事前に検索して場所の雰囲気も把握した上で参加されることをおすすめします。

これは、外国に行くという経験を積む中では、どのような国であれ必ず身につけておいて損はないことだと思います。

 

プログラムを通じて得た「持ち帰りたい学び」は何ですか?(自分自身についての理解、周囲との関わり方、プログラムのテーマに関する理解、異文化に関することなど)

「自分は自分」、これは日本にいても十人十色と言うように大事に思っていたものではありました。しかし、自分は自分で良いんだと心で思ってはいても、どうしても日本にいると日本の雰囲気や空気に飲まれそうになり、まだまだ個性よりかは協調性が大事とされる日本の社会では、自分を主張していくことにどこか心の中でモヤモヤがあり、日本ならではの協調する大切さに心が押し潰されそうになることもありました。

しかし、デンマークへの渡航を通して、現地の方々は「自分」というものを常に大事にされていて、他者と意見が食い違ってもそれはあくまで「その人」の意見であり、「自分は自分」だから意見は相違して当たり前で、その両者は決して両立しなくてはいけないわけではなく、ただそこに「存在」している、ただそれだけで良いんだ、という新たな価値観に出会うことができました。

だからこそ、この国には一人ひとりが認められているような温かさが常にあって、それがどのような性格の持ち主でも生きやすく、幸福度ランキング上位の国である秘訣の1つなのだとも感じました。

このような経験から、「I am who I am(=私は私だから)」という感覚を決して卑下するのではなく、むしろ大事にして自分なりの生き方をして良いんだと思うことができました。明確な言葉では上手く表現できませんが、自分の将来に向けて強く明るく確かな“何か“が見えた気がして、それが自分の将来に対する自信へと繋がる、そんな素敵な経験と時間になりました。

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